ボードゲーム「アメリゴ/Amerigo」の紹介で、ルールの概略を説明しています
”当ページは、Stefan Feld氏、Queen Games社、Arclight社、が権利を所有する著作物を利用しております。
© Stefan Feld, © Queen Games, © Arclight”
邦題 | アメリゴ |
洋題 | Amerigo |
作者 | Stefan Feld (シュテファン・フェルト) |
作者の作品 | ・ブルゴーニュ:カードゲーム (2016) ・ヨーヴィック(倉庫の街のリメイク) (2016) ・デルフォイの神託 (2016) ・アクアスフィア (2014) ・ラ・イスラ (2014) ・アメリゴ (2013) ・ボラボラ (2013) ・ブルージュ (2013) ・リアルト橋 (2013) ・ブルゴーニュ (2011) ・ストラスブール (2011) ・トラヤヌス (2011) ・ルナ (2010) ・倉庫の街 (2010) ・マカオ (2009) ・薔薇の名前 (2008) ・ドラゴンの年(ドラゴンイヤー) (2007) ・ノートルダム (2007) など |
国内取扱メーカー | アークライト |
発売年 | ・原作 2013 ・日本語版 2015 |
定価 | 7560 |
プレイ人数 | 2 – 4 |
BGG ベスト人数 | 4 |
プレイ時間 | 90 |
対象年齢 | 10 以上 |
BGG プレイ感 | 3.00 / 5 |
BGG 評価 | 7.5 / 10 |
BGG 全体ランキング | 267 / 約13000 |
BGG ジャンルランキング | ストラテジー: 168 / 約1600 |
BGG カテゴリー | 航海、ルネサンス |
BGG メカニズム | アクションポイント制、グリッド移動、組立式ボード、タイルプレイスメント |
その他要素 | キューブタワー |
エラッタなど | 公式サイトへ |
※上記データは 2018/08 時点 BGGへ
まず、箱がデカいです
縦31cm、横43cm、厚さ10cmと巨大
横幅と厚さが大箱の1.5倍もあります
テーブルも大きいサイズが必要となりますので、覚悟しておいて下さい
航海士であり探検家でもあるアメリゴ・ヴェスプッチのように、海に出て未開拓の土地を切り開いていこう、というテーマです
シュテファン・フェルドの名作で、キューブタワーによるアクション制限が特徴のゲーマーズゲームです
ゲーム終了時に勝利点がより多いプレイヤーが勝者です
いつものフェルドらしく、勝利点要素はてんこ盛りですよ
それでは、いきますー
勝利点1: 商品
上が商品トークン、下が生産トークンでして、様々な資源が描かれています
どちらもよく似ているのですが数字が書かれている方(下)が生産トークンです
獲得した商品・生産トークンは個人ボード上部に置いていきます
ゲーム終了時には、その種類(色)毎に、
「生産トークン数 ✕ (商品トークン数 + 1)」
の勝利点が得られます
因みに、生産トークンに書かれている数字は 勝利点には一切関係ありません
あくまでトークン枚数を数えます
勝利点2: 進歩タイル
このような進歩タイルを獲得することで様々な恩恵を得られます
即時発動だったり永続効果だったり、ゲーム終了時に勝利点を与えてくれるものもあります
勝利点3: 進歩トラック
個人ボード上の この進歩トラック(茶色)を進めているほどに、終了時により多くの勝利点が得られます
勝利点4: 特殊アクショントラック
こちらがメインボードでして、
この特殊アクショントラック(カラフル色)を進めているほどに、終了時により多くの勝利点が得られます
勝利点5: お金
所持金は、個人ボード上のここのトラックで表されます
このゲームでのお金の使い道は、
1金支払う度に1アクション分増える、
ゲーム終了時の余ったお金は1金につき1勝利点、
という2つのみなので、何かの商品を買うのに使ったりはしません
勝利点6: 海賊の撃退
このような数字が書かれた海賊タイルというものが、
メインボード上に5枚伏せられています
ゲーム開始時には1枚めくられた状態で、
ラウンド毎に1枚ずつめくられていく事になるのですが、この数字は私達に襲い掛かってくる海賊の強さを表しています
めくられている数字の合計値が強さとなる為、ラウンドが進む程に海賊は強くなっていく訳です
(写真では、4+2で、強さ「6」ですね)
海賊は 各ラウンドの終了時に全員に襲い掛かります
海賊を撃退するには、個人ボード上の この大砲トラック(黒色)を使います
海賊の強さ分の大砲を支払えれば、撃退成功として勝利点は増減なしとなります
もし支払えなければ、撃退失敗となって 海賊の強さ分の勝利点が減点されます
勝利点7: 開拓タイル
こちらはマップボード
モジュラーボードなので 毎回違ったマップで遊べます
このような開拓タイルというものがありまして、左が 各自が持っている担当色のタイルで、右が 全員が使える中立のタイルです
これらの開拓タイルを島へ置けば、
その開拓タイルの裏面に描かれた勝利点が得られます
勝利点は分母と分子が描かれていて、
大きい島へ開拓タイルを置いたのであれば、分母の方の勝利点が得られ、
小さい島へ置いたなら、分子の方の勝利点が得られます
勝利点8: 島の全開拓
一つの島を開拓タイルで埋め切った時に、それに貢献したプレイヤーへ勝利点が得られます
主な勝利点の要素は以上です
相変わらずの多さですね、さすがフェルド様です!
ゲームの流れについて
ゲームは全5ラウンドで、1ラウンド分は7ターン行います
各ターンの開始時にはこのようなタワーを使います
ダイスタワーに似ていますが、
ダイスではなくキューブを投じます
ゲーム開始前の準備として、まず全キューブをタワーに入れ、
タワー内部に引っ掛かりが細工されていますので、いくつかは内部に留まり、
残りは下へ出て来ます
(因みに 同じようなタワーを使うボドゲとして「将軍」がありますね
「将軍」も名作ですよ)
下へ出て来たキューブは、
メインボード上に色毎に分けて置いておきます
ここまでがゲーム開始前の準備段階
各ターンの開始時には、まず代表者が1色分の全キューブを手に取ります
取る色は決まっていて、
1ターン目は青、
2ターン目は黒、
3ターン目が赤、
という具合で時計回りで取る事になります
7色あり、1ラウンド分は7ターン構成ですので、一周すると丁度1ラウンド分が終わります
代表者はいま取った1色分をタワーへ投じます
そして各プレイヤーへ手番が1巡まわりますので、手番時には いまタワーから出て来たキューブを使ってアクションを行います(後述)
手番が1巡し終わったら、このキューブはメインボードの先程のサークルへ戻し、1ターン分が終了です
ターンを続けていき、7ターン行ったら1ラウンド分が終了
全5ラウンド行ったらゲーム終了となります
手番について
タワーから出てきたキューブを手番時にアクションとして使うと話しましたが、使っても特に無くなることはないので、全員がタワーから出てきた同じ構成のキューブでアクションが出来ます
出てきたキューブを色毎に数え、一番数が多かった色の個数分の(今回のターンでの)アクションポイント数(以降AP)を示します
写真では、赤3個、青2個、黄1個出てきているので、AP数は3です
キューブの色はアクションの種類を示していて、青は航海、黄は生産、赤は開拓、などと決まっています
手番では、出てきたキューブの中から1色分を選び、その色のアクションをAPの数分まで行えます
写真で例えると、青を選んだとすれば航海アクションを3APまで行えます
アクションについて
青アクション: 航海
各プレイヤーは船コマ2個を受け持ちますので、
マップ上で それぞれの船をAP数分まで縦横移動できます
港のマスで移動を終えると、
その隣りの拠点マスへ 自分の拠点コマを置けます
詳しくは後述しますが、この拠点コマから広がっていくように開拓タイルを置いていく事が出来ます
黒アクション: 大砲
大砲トラックをAP数分 進めます
大砲は海賊を撃退できるのでしたね
赤アクション: 開拓タイルの獲得
個人用の開拓タイルと、中立の開拓タイルがあると話しましたが、実は両方とも ゲーム開始時には所持していません
島へ開拓タイルを設置するには、まずはコストを支払ってタイルを獲得してくる必要があります
コストは、赤・緑キューブが描かれている所の数字分のAP数です
個人用開拓タイルは、コストは安いのですが 勝利点も低いです
中立開拓タイルは、高コスト・高勝利点です
この赤アクションでは、コストを支払って開拓タイルを複数枚 獲得出来ます
茶アクション: 進歩
進歩トラックをAP数分 進めます
その時に数字が書かれたマスを踏めば、
メインボード上に並べられた進歩タイルを1枚 獲得出来ます
進歩タイルは、上述の「勝利点2」の項目で説明したとおり、様々な恩恵が得られるものです
緑アクション: 開拓タイルを置く
自分の拠点コマから広がっていくように開拓タイルを置く事が出来ます
但し、置く時にも またタイル裏面に示されているコストを APを使って支払わねばなりません
先述したように、タイルを置くと タイル裏面に示された勝利点が得られます
島を埋め切った場合には、貢献したプレイヤー全員へ勝利点が得られます(その島の拠点コマの数や、残りラウンド数によって得られる勝利点が変わる)
島に設置された中立の開拓タイルは 全員が利用する事が出来ますので、それを利用して開拓タイルを広げていきやすくなります
黄アクション: 生産タイルの獲得
メインボード上に生産タイルが並べられていますので、コストを支払って複数枚 獲得出来ます
タイルに示された数字がコストで、数字分のAPを使う必要があります
白アクション: 特殊アクショントラック
この白アクションでは次の2つの選択肢から1つを選べます
選択肢1: 特殊アクショントラックをAP数分 進めます
選択肢2: 特殊アクションを行う
特殊アクショントラックのマスには様々な色が塗られています
それらの色は各アクションの色と対応していて、自分のマーカーが留まっているマスの色と同色のアクションを行う事が出来ます
例えば、赤に留まっているなら赤アクションができ、黒なら黒アクションができます
ルールはこんなところでしょうか
ふー、相変わらずのルール量ですね
勝利点要素、アクションの種類が多いので目まいを起こしそうですが、1つ1つは単純で難しくありません
タワーキューブのAP数が少しややこしそうに思えるでしょうけども、これもそれほど難しくはなく、手番が一巡もすれば十分理解できる筈です
ゲーマーズゲームの部類に入るでしょうが、プレイ感もそう重くはないですので、中級者でも十分楽しめるかと思います
フェルドの名作で、おすすめの作品の一つです
BGGランキングもかなり高いですよ