フンタ

ボードゲーム「フンタ/Junta」の紹介で、ルールの概略を説明しています

”当作品の画像の著作権は、
 Eric Goldberg氏、Ben Grossman氏、Steve Marsh氏、Steven Marsh氏、Vincent Tsao氏、Nikola Vrtis氏、Pegasus Spiele社に帰属します”

邦題 フンタ
洋題 Junta
作者 ・Eric Goldberg
・Ben Grossman
・Steve Marsh
・Steven Marsh
・Vincent Tsao
・Nikola Vrtis
作者の作品 国内では無し
国内取扱メーカー ホビージャパン
発売年 ・原作 1978
・日本語版 2011
定価 6480
プレイ人数 2 – 7
BGG ベスト人数 7 (推奨: 5 – 7 )
プレイ時間 120
対象年齢 16 以上
BGG プレイ感 2.85 / 5
BGG 評価 6.8 / 10
BGG 全体ランキング 865 / 約13000
BGG ジャンルランキング ストラテジー: 560 / 約1600
・テーマ: 228 / 約850
BGG カテゴリー ブラフ、ユーモア、マフィア、交渉、政治、戦争
BGG メカニズム エリア移動、ダイスロール、ハンドマネジメント、同時アクション選択
その他要素 バナーナ、闇社会、革命・クーデター

※上記データは 2017/05 時点 最新BGGへ

 

 

1978年に発売され、今もなお重版されている人気作です

が、ガチ喧嘩が容易に起こりうるサークルクラッシャーな作品であり(因みに他作品としてはディプロマシーなんかもそうですね)、確実に人を選びます

遊ぶ前にはリアル和平の誓いを立てた方が良いでしょう

 

 

私達はバナナ共和国という国で私腹を肥やす幹部となります

他の国からの援助金が定期的に入ってくるのですが、そのお金は国民のために使われる事なく私達の懐に入ります

より私腹を肥やせるのは一体誰でしょうか

という真っ黒な設定です

因みに、フンタとは「(クーデター直後の)軍事政府、臨時政府」という意味です

 

 

ゲーム終了時にスイス銀行により多くのお金を蓄えているプレイヤーが下衆野郎として勝利します

手持ちのお金とスイス銀行の預金とはそれぞれ別のお金として扱われ、勝利に関係があるのはあくまで預金額の方だけです

ゲーム中のとあるタイミングで、手持ち金を(自分の)スイス銀行カードの下に入れ込む事ができ、そのお金が預金とみなされます

預金は安全なお金として失われる事はないのですが、手持ち金の方は他プレイヤーからの暗殺などによって奪われる可能性があります

 

 

 

ゲームの流れについて

まずは大統領役を1人決めます

この人が大統領のイメージキャラクターです

後ろの幹部からナイフ刺されてたりして汗だくになっていますね

このパッケージの通り、大統領は幹部達より強いということはなく、時にはご機嫌を伺い、時には脅され、時には裏切られ、いいことなんてほとんど無いのでなりたがるプレイヤーは少ないかもしれません

 

このような政治カードというものがありまして、

 

 

 

 

 

中には左上に手のアイコンに数字が書かれたものがあり、これは投票数を示しています

 

 

 

 

全員カードを手札として持っていますので、

 

 

 

 

 

順番にカードを出して、誰に大統領をやってもらいたいかを投票していきます

 

 

 

 

最大票のプレイヤーが大統領カードを受け取って手元に置きます

「わたしが大統領だ」

 

 

 

 

 

という訳でゲームスタートです

ゲーム終了するまでラウンドが巡り続けます

1ラウンド分は、次の9つのフェイズを順に実行してラウンド終了となります

 

フェイズ1: 全員、山札から政治カードを2枚獲得する

 

フェイズ2: 大統領は、他プレイヤーの役職を決める

大統領以外の役職には、
・内務大臣
・陸軍第1旅団将軍
・陸軍第2旅団将軍
・陸軍第3旅団将軍
・海軍提督
・空軍司令官
があり、

 

 

大統領は他プレイヤーの役職を自由に決めてその役職カードを渡していきます

 

 

 

 

 

 

フェイズ3: 大統領は、お金の山札から8枚分引く

お金は1〜3金があり、

 

 

 

 

 

伏せられた山札になっていますので、大統領はそこから8枚引きます

このお金が他国からの援助金という設定です

 

 

 

 

 

フェイズ4: 大統領は、その援助金を他プレイヤーへ分配する

大統領は予算案の提出として、(自分を含めて)全プレイヤーへ対し援助金からいくら渡すのかを発表します

金額は自由ですので、全く渡さないプレイヤーがいてもいいですし、1人でガメてもおkです

「自分にはいくら、クマさんにはいくら、カバさんは無し」といった具合に

発表後、その予算案の採決を行います

全員が「賛成」すれば可決となって発表した金額を渡していくのですが、1人でも「反対」がいると否決となり、援助金は大統領が全額受け取ることになります

そうなってしまうと、大統領VS他全員となって、大統領は皆から暗殺(後述)の対象となってしまいますし、クーデターという戦闘パート(後述)の時にはとても勝ち目はありません

そこで、内務大臣の特殊能力として「武力行使して問答無用で可決にする」というものがありますので、予算案の発表時には内務大臣に多めに渡して仲間になってもらう事になるでしょう

因みに、お金を渡す時に、大統領はポケットマネーを加えて色を付けて渡すことも出来たりします

 

 

 

フェイズ5: 全員、隠れ場所を決める

次のフェイズ6にて他プレイヤーから暗殺される可能性があるため、その隠れ場所を決めます

 

各自このような隠れ場所カードを5つ持っていますので、

 

 

 

 

 

全員同時に1枚伏せて出します

 

 

 

 

 

 

 

フェイズ6: 暗殺

政治カードの中には、暗殺が可能なものがあります

 

 

 

 

 

1人ずつ暗殺カードを出していき、「誰をどこの隠れ場所に暗殺しに行くか」を宣言していきます

因みに、またしても内務大臣の特殊効果として、内務大臣は暗殺カード不要の暗殺を追加で1回行えますので、やはり大統領は内務大臣にこびへつらう事になるでしょう

大統領って一体・・・

 

そして全員一斉に隠れ場所カードを公開し、暗殺の成否を判定します

暗殺宣言した隠れ場所と公開したカードとが一致していれば、暗殺成功となります

先述したように、暗殺されてしまったプレイヤーの手持ち金は、暗殺した側に全て奪われてしまいます

暗殺されたプレイヤーは、次のラウンドになるまでは一時的にゲームから抜けます

 

 

 

フェイズ7: スイス銀行への預金

隠れ場所で銀行を選んでいれば、スイス銀行へ預金ができます

ただ、前のフェイズにて暗殺されてしまっていたり、イベントなどで銀行が休業になっている場合には、預金が出来ません

 

 

 

 

フェイズ8: クーデター勃発!?

クーデターの口実が揃っていれば(予算案が酷かったり、暗殺が起こっていたりなど)、クーデターを起こす事が出来ます

 

首謀者はこのカードを受け取り、戦闘パートに入ります(後述)

 

 

 

 

 

 

 

フェイズ9: クーデターの後処理

クーデターが起こった場合にだけこのフェイズを行います

勝った陣営は負けた陣営の1人からお金を奪ったり、反逆者側が勝利した場合に新たな大統領を決めたり、といったことを行います

 

 

以上の9つのフェイズを実行したら1ラウンド分が終了です

まとめると、

  • フェイズ1: 全員、山札から政治カードを2枚獲得する
  • フェイズ2: 大統領は、他プレイヤーの役職を決める・決め直す
  • フェイズ3: 大統領は、お金の山札から8枚分引く
    フェイズ4: 大統領は、その援助金を他プレイヤーへどう分配するかを発表
    そして他プレイヤーが賛成・反対を宣言する
    可決されたなら、発表した通りの額を各々得る
    否決されたなら、大統領が今回の予算案を1人でガメる
  • フェイズ5: 全員、隠れ場所を決める
  • フェイズ6: 全員、暗殺カードを出すか決める
  • フェイズ7: 暗殺の成否を解決する
    隠れ場所で銀行を選んでいて且つ生きていれば、スイス銀行へ預金可能
  • フェイズ8: クーデター勃発かを確認し、勃発なら戦闘パートに入る
  • フェイズ9: クーデターの後処理をする

となります

ラウンドを続け、援助金の山札が足りなくなったらゲーム終了となります

スイス銀行の預金額がより多いプレイヤーがゴミ野郎として勝利します

 

 

 

クーデター(戦闘パート)について

メインボードのマップを使います

 

 

 

 

 

役職によって自駒の数や強さ、特殊能力などが違います

やはり陸軍や海軍は強いので、大統領は2人ぐらいの将軍を味方につけておきたいところでしょうか

 

 

 

大統領派 vs クーデター派で闘うこととなり、反逆したい者は名乗りを上げます

大統領から予算を沢山受け取ったプレイヤーであっても、裏切ってクーデター派につくことも出来ます

クマ「反逆します」

大統領「貴様には袖の下を渡してやっただろう! ちくしょーめーーー ドン!」

 

1人ずつ自駒を移動させていき、全員移動し終わったら、

 

 

 

 

 

同じマス内に敵対勢力がいれば、ダイスによる戦闘解決を行っていきます

ダイスを振れる数は駒の強さによって異なり、出目で6を出せれば相手の駒1つを除外できます

 

 

 

移動と戦闘を6ターン分ほど繰り返し、重要拠点であるマップ上の赤いマスを占領している数が多い勢力側が勝利します

 

 

 

 

そしてなんと、勝敗が決した後にどっちの勢力につくかを今一度宣言する事が出来ます

クマ「つい出来心でクーデター派に就いて失敗しましたが、本当は大統領を心からお慕いしております 手土産に山吹色のお菓子をお持ちしました」

大統領「ほほーこれは見事なお菓子じゃ 出来心ならば仕方なかろう」

 

 

 

ルールはこんなところでしょうか

 

  • 重版されている名作
    が、確実に人を選ぶ作品で
    サークルクラッシャーの異名を持つ
    且つ説明書も分かり辛い
    しかしボードゲーマーを名乗るのであれば、一度は遊んでみて欲しい
  • 暗殺やクーデターでの裏切り
  • 汚職、反逆・・・真っ黒過ぎる世界観