ボードゲーム「覇王龍城/Dragon Castle」の紹介で、ルールの概略を説明しています
”当ページは、Hjalmar Hach氏、Luca Ricci氏、Lorenzo Silva氏、Horrible Games 社、が権利を所有する著作物を利用しております。
© Hjalmar Hach, © Luca Ricci, © Lorenzo Silva, © Horrible Games ”
邦題 | 覇王龍城 |
洋題 | Dragon Castle |
作者 | ・Hjalmar Hach ・Luca Ricci ・Lorenzo Silva |
国内取扱メーカー | ホビージャパン |
発売年 | ・原作 2017 ・日本語版 2018 |
定価 | 6480 |
プレイ人数 | 2 – 4 |
BGG ベスト人数 | 2 |
プレイ時間 | 45 |
対象年齢 | 8 以上 |
BGG プレイ感 | 2.06 / 5 |
BGG 評価 | 7.4 / 10 |
BGG 全体ランキング | 1043 / 約13000 |
BGG ジャンルランキング | ファミリー: 199 / 約1500 アブストラクト: 27 / 約850 |
BGG カテゴリー | アブストラクト |
BGG メカニズム | カードドラフト、パターン構築、パターン認識、タイルプレイスメント |
その他要素 | 麻雀、上海 |
エラッタなど | – |
※上記データは 2018/06 時点 BGGへ
とある王国の、かつての力の象徴であった龍城と呼ばれる城が衰え始めています
その近くに居を構える私たち領主は、龍城を崩壊させて自分こそが次なる龍城を建てようと目論んでいます
第二の龍城を建て、覇王となるのは一体だれでしょうか
という設定
麻雀牌を使ったソリティアゲーム「上海」(麻雀ソリティアとも)からインスパイアされた作品です
紛れもなくインスパイアですからね?
いいね?
最近は見なくなりましたが、昔はパソコンに最初からよく入っているゲームでしたね
子供時分にルールも分からず、適当にポチポチしてすぐにやめてしまった記憶があります
麻雀牌を使うので、上海は古典ゲームかと思い込んでいたのですが、調べてみたらハワイ在住のゲームデザイナー・Brodie Lockard 氏が1986年に制作したものでした
2001年からは、サン電子さんが総代理店となって著作権を保有しているとのことです
・上海(麻雀ソリティア): Wikipedia
当ゲームは、終了時に 勝利点 がより多いプレイヤーが覇王となって勝利します
盤面には麻雀牌がこのようにランダムで表向きに積み上げられていまして、これが朽ち果てようとしている龍城です
因みに、この形は基本型でして、
このように様々な形の盤面(全13種類もあります)で遊ぶ事も出来ます
更には、自分が考案した形で遊ぶ事も出来るのです
ゲーム中には盤面の龍城から牌を獲得してきて(獲得条件は後述)、
その牌を、こちらの個人ボード上へ置いていきます
ゲームが進むとこんな感じ
個人ボードを上から見て、同じ色の牌が4つ以上縦横隣接で繋がると、繋げた数に応じて勝利点を獲得できます
一度に繋げた数が多い程、多くの勝利点が得られます
そして、
その(同色の)繋げた全ての牌は、裏向きに伏せられます
そして、
このような社駒があるのですが、
いま伏せた牌の上に、社駒を置く事が出来ます(持っていれば)
社駒は、ゲーム終了時に勝利点が得られます
いま伏せた牌の色に応じて、その牌の上へ置ける社駒の数が変わります
牌は積み重ねていく事も出来るのですが、
より段数が高い所へ社駒を置いていると、勝利点がより多く貰えます
ただ、牌を積み重ねていくには条件がありまして、
積み上げるには、土台となる牌が伏せられている状態でないといけません
社駒を1度牌の上へ置いてしまうと 以降どかす事は出来ず、社駒の上へ牌を置く事も出来ませんので、ここぞという所へ社駒を置きたいですね
流れとしては、まず同色の牌を4つ以上に繋げて牌を伏せ、その上に牌を乗せつつまた4つ以上繋げる事を目指し、高い段数の所で牌を伏せられたら、ここぞとばかりに社駒を置く、という感じでしょうか
上級ルールの方には勝利点要素がもう1つありまして、
このような様々な龍カードがあります
どの龍もとてもカッコイイですね
こちらは裏面でして、
こちらが表面
様々な条件が書かれていて、ゲーム終了時に条件を達成していれば 追加の勝利点を得る、というものです
プレイヤー間で、今回のゲームでは何枚使用するかを相談して決め、ゲーム開始時にランダムにその枚数分 公開します
終了時には、条件達成者全員が追加の勝利点を得られます
主な勝利点要素は以上です
ゲームの流れ
ゲーム終了となるまで手番が巡り続けます
手番では、次の3つのアクションから1つを実行し、手番終了となります
アクション1: 同じ絵柄の牌を2つ獲得する
全く同じ絵柄の牌2つを龍城から獲得し、
(写真では同じ絵柄でないのに取ってしまっていますが、これは誤りです。同じ色ではなく、同じ絵柄でないといけません)
個人ボード上の好きな所へ配置させます
その時に同じ色の牌が4つ以上繋がったのなら、
その牌全てが伏せられ、
所持している社駒1~2個を、いま伏せた牌の上へ乗せられます
いま伏せた牌の色に応じて、乗せられる社駒の数が変わります
牌を積み上げるには、伏せられている牌の上にしか積み上げられません
盤面の龍城から牌を獲得してくる時なのですが、実は自由に選べる訳ではありません
最上段の牌であり、且つ、牌の長辺側の側面が 少なくとも一方は見えている牌でなくてはなりません
(2個目に取る牌は、最上段でなくともよい)
このルールは、続くアクション2・3の時にも適用されます
この青の牌は、最上段、且つ右側面が見えているので取れます
この黒の牌は最上段ですが、長辺側の側面は両方見えていないので取れません
アクション2: 牌を1つと、社駒1つを獲得する
盤面の龍城から牌を1つ獲得し、個人ボードへ配置します
加えて、サプライ から社駒1つも獲得します
アクション3: 牌を1つ捨て、1勝利点を得る
盤面の龍城から牌を1つ選び取り、
捨てます
加えて、
勝利点1点を得ます
実はこの方法でも勝利点は得られます
以上の3つのアクションから1つを実行し、手番終了となります
手番を続け、盤面の龍城が1段のみになったら間もなくゲーム終了です
終了したら、勝利点がより多いプレイヤーが覇王となります
基本ルールは以上でして、上級ルールには先述した龍カードと、あと精霊カードのルールが加えられます
こちらが精霊カードの裏面
綺麗ですねー
こちらが表面でして、様々な特殊効果が描かれています
プレイヤー間で、今回のゲームでは何枚使用するかを相談して決め、ゲーム開始時にランダムにその枚数分 公開します
ゲーム中、各プレイヤーは手番中に1回のみ、フリーアクションとして その特殊効果を発動させる事が出来ます
ただし、発動させるには コストとして所持社駒(牌の上に乗っていない、未使用のもの)を1個捨てるか、個人ボード上の表向きの牌1個を捨てなければなりません
特殊効果は、
剛力の精: 個人ボード上の牌2つを移動させられる、
突風の精: 個人ボード上の牌1つを表面から裏面へひっくり返せる、
優雅の精: 盤面の龍城の牌の短辺側の側面が見えていれば その牌を取れる、
欺瞞の精: アクション1で盤面の龍城から牌2つを取る時に 全く同じ絵柄でなくともよく、隣接している牌2つを取れる、
などなど
因みに、龍カードの勝利点獲得条件は、
謙虚の龍: 社駒が置いてある牌の隣に、より高い段数の牌が積み上がっている、
正義の龍: 縦一直線、横一直線上に社駒を沢山置いている、
威厳の龍: 段数3段以上にある、表向きのままの数字牌がある、
調和の龍: 牌の配置、社駒の配置が線対称になっている、
などなど
ルールはこんなところでしょうか
運の要素がかなり少ない、アブストラクトゲームです
プレイ人数が少ない程に、先の手が読みやすくなって論理的なゲームとなりますので、よりアブストラクト感を楽しみたいのであれば、2人プレイが良さそうですね
BGGでもベスト人数は2人になっていて、全体ランキング1043位、ファミリー199位、アブストラクトは なんと27位、と高評価のようです