アーグラ

ボードゲーム「アーグラ/Agra」の紹介で、ルールの概略を説明しています

”当ページは、Michael Keller (II)氏、Quined Games社が権利を所有する著作物を利用しております。
© Michael Keller (II), © Quined Games

邦題 アーグラ
洋題 Agra
作者 Michael Keller (II) (ミハエル・ケラー)
作者の作品 ・ラ・グランハ (2014)(Andreas “ode.” Odendahl共作)
など
国内取扱メーカー ホビージャパン
発売年 2017
定価 10260
プレイ人数 2 – 4
BGG ベスト人数 4
プレイ時間  1人辺り30分
対象年齢 12 以上
BGG プレイ感 4.33 / 5
BGG 評価 7.5 / 10
BGG 全体ランキング 1075 / 約13000
BGG ジャンルランキング ストラテジー: 537 / 約1600
BGG カテゴリー 産業/製造業
BGG メカニズム エリアコントロール、貿易、ワーカープレイスメント
その他要素
エラッタなど

※上記データは 2018/05 時点 BGGへ

 

 

外箱の背表紙がまるで本のようになっている、Quined Games のシリーズ作品の1つです

作品一つ一つにナンバリングがされていて、今作は21です

作者はラ・グランハを共作した方のお一人、ミハエル・ケラー氏

 

 

 

重量級 ゲームで箱は分厚くて重く、蓋が浮いてしまう程にみっちりとコンポーネントが詰められてます

重さはカヴェルナアルルの丘なみ

ルール量も結構多く、説明書は28ページもあります

紛うことなきゲーマーズゲームです

 

設定としては、大帝の生誕祭が近づいていて街が活気づいているので、それに乗じて商人としてお金を稼いでいこう、というものです

お金の稼ぎ方は色々あるのですが主だったものとして、商品を生産・加工して求めている人の元へ届けてあげたり、大帝へ商品を献上したりして稼ぎます

 

アーグラとは、インドの都市

画像などどうぞ

 

 

 

 

ゲームの流れ

ゲーム終了となるまで手番が巡り続けます

手番では、次の3つのフェイズを順に実行して手番終了となります

 

フェイズ1: 瞑想

フェイズ1では、次の3つのステップを順に実行してフェイズ1終了となります

 

フェイズ1-ステップ1: 瞑想ポイントの発生

こちらがメインボード

かなり巨大で、59✕84もあります

このメインボードの他にも、サブ共有ボード1枚と、各プレイヤーの個人ボードがありますので、かなり大きなテーブルが必要になりますの注意

 

 

 

 

各プレイヤーは、このような労働者駒を持っていまして、

 

 

 

 

 

ゲーム中はその労働者駒をメインボード上に置いて アクション を行っていく事になるのですが、

 

 

 

 

 

このフェイズでは、立っている状態の自分の労働者駒をいくつでも横倒しにする事が出来ます

そうする事で、瞑想ポイントというものが得られます

瞑想ポイントは、次のステップ2で瞑想アクションのコストとして使用します

因みに、この瞑想ポイントは次の手番以降には持ち越せないので、今回の手番で使いたい分だけ瞑想ポイントを発生させます

 

こちらが個人ボードでして、

 

 

 

 

 

左下辺りに瞑想トラックがあります

 

 

 

 

 

ここのマーカーを上げておけば、得られる瞑想ポイントが増えます

マーカーの上げ方は後ほど

 

 

 

 

 

 

フェイズ1-ステップ2: 瞑想アクション

既に述べましたが、先程のステップ1で発生させた瞑想ポイントをコストとして支払い、瞑想アクションを行う事が出来ます

メインボード上部のここが瞑想アクションとなります

瞑想コストを支払えるのであれば、瞑想アクションは好きな順番で何回でも実行できます

瞑想アクションは、フェイズ2や3でのメインとなるアクションと ほぼ変わらないので、説明は割愛します

 

 

 

フェイズ1-ステップ3:

このような瞑想カバータイルがありまして、

 

 

 

 

 

先程のステップ2で、最後に実行された瞑想アクションにはこのカバータイルが置かれ、以降そこの瞑想アクションを全員出来なくなります

誰かが別の瞑想アクションをした場合には、カバータイルはそこ(そのプレイヤーが最後に実行した瞑想アクション)へ移動します

 

 

 

 

フェイズ2: 労働者駒を使ったアクション

労働者駒1個を(個人ストックから)取り、メインボード上の アクションスペース へ置き、そこのアクションを実行します

ワーカープレイスメント ですね

 

 

 

アクションスペースは、上部の人物が描かれている所と、

 

 

 

 

 

中央辺りの建物が描かれている部分です

建物のアクションは、商品を生産・加工します

 

 

 

 

商品の管理なのですが、各プレイヤーは、このような八角柱の汎用駒を持っていまして、使い方は「私の村の人生」や「スルー・ジ・エイジズ」と同じです

汎用駒が置かれた場所によって、その駒の意味が変わるのです

例えば、

 

労働者駒を、木材を生み出してくれるこの建物に置きます

すると、

 

 

 

 

ここに汎用駒が置かれ、この駒1個が木材1個となる訳です

他の建物でも同じ考え方でして、綿花を生み出してくれる建物に労働者駒を置けば、汎用駒が置かれてその駒1個が綿花1個となります

 

 

 

ですので、このゲームでは全員の所持商品の管理は全てメインボード上で表されまして、このように1つの建物に各プレイヤーの汎用駒が置かれていきます

 

 

 

 

基本資源を生産する場合、1回のアクションで何個生産されるかは、この個人ボード左上辺りの”農場”が関わってきます

 

 

 

 

農場の4つの隅には基本資源が描かれていて(黄・緑・紫・橙)、その各間にはマスが5マス描かれています(見辛いですが)

 

 

 

 

ゲーム開始時には各間のちょうど中央のマスに農場用労働者駒が1個ずつ置かれた状態になっています

 

 

 

 

 

それで、例えばメインボード上で綿花を生産したのであれば、この個人ボードの綿花(紫)を見て、そこから縦と横の各労働者駒までの空きマス数分の綿花が生産される事になります

写真では、指し示した部分に各2マスあるので、計4個の綿花が生産されます

 

 

もし労働者駒がこの位置であれば、綿花は4+1マスで計5個生産されますが、

 

 

 

 

 

ターメリック(橙)を生産した場合には、0+2マスで計2個しか生産されません

つまり、この農場の労働者駒を上下左右に移動させる事で、基本資源の生産量を変えられるのです

 

 

 

建物は他にも、資源を加工して新たな商品を生産してくれるものがあります

 

 

 

 

 

加工建物に労働者駒1個を置いて、

 

 

 

 

 

 

必要となる資源1~3個を、

 

 

 

 

 

 

その加工建物へ移します

 

 

 

 

 

 

この時、他の各プレイヤーも、

 

 

 

 

 

1個だけ相乗りして加工する事が出来ます

相乗りされた側は、その恩恵として”好意”というものを得られます

 

 

 

 

”好意”は汎用駒で示され、個人ボードの右上辺りで管理します

ここに置かれている汎用駒1個が1好意となります

好意は、好意アクションというものを実行するのにコストとして必要となります

好意アクションは手番中にいつでも実行できます

 

この好意アクションは、2好意を支払って基本資源1個を得る

 

 

 

 

 

これは4好意持っている状態で3好意を支払って、資源を1個加工する、といった感じ

 

 

 

 

 

好意アクションの種類数は最初は3種類なのですが、

 

 

 

 

 

このような好意アクションタイルを獲得する事で、

 

 

 

 

 

最大3種類もの好意アクションを増やす事が出来たりもします

 

 

 

 

 

先述した通り、アクションスペースはメインボード上部の人物が描かれている部分にもあります

4人描かれていますね

 

 

 

 

1人目: 建築士

 

 

 

 

 

このような建物カバータイルがありまして、

 

 

 

 

 

実はゲーム開始時は、基礎資材を生産してくれる建物以外の加工建物全てにカバータイルが置かれていて、未建築の状態のため使用できません

ですので、建築士に頼んで建てていく事になります

 

 

 

資材を支払って建て(カバータイルを外す)、続けざまにその建物のアクションも実行できます

 

 

 

 

 

加えて、建てた報奨として このようなトークンを選び取る事ができ、即時効果の恩恵が得られます

お金を得たり、好意を得たりなど

 

 

 

 

2人目: 船頭

商品の配送を行えます

配送先は、ギルド 及び 名士です

 

 

 

 

共有ボードがもう1つありまして、こちらになります

立体ですごくおっきぃです

奥にいらっしゃいますのが、アブルファス・ジャラールッディーン・ムハンマド様こと、アクバル大帝であらせられますですハイ

 

ここが、大帝へ品物を献上するスペースでして、フェイズ3にて説明します

 

 

 

 

 

その下側は、ギルドです

赤・青・緑の3つのギルドがあります

上半分が、各ギルドへの自分の影響力を示すトラック

下半分が、各ギルドが欲している商品の一覧です

 

 

各ギルドが現在欲している商品は、この黄金色の注文駒が置かれている所の商品だけです

指し示している所で言うと、木材(緑)と彫像(黄)です

 

 

 

商品を届けたら(=支払ったら) 、注文駒を一段下げ、

 

 

 

 

 

先程注文駒があったマスへ、届けたプレイヤーの汎用駒を目印として置きます

これでそのギルドは、また別の商品を欲するようになりましたね

 

 

 

届けたら、その届けたギルドの 自分への現影響力に応じて、お金などの恩恵を得られます

影響力を上げる為には、この後説明する名士への商品配送をしなければなりません

名士はいずれかのギルドに属している為、名士へ商品を届けてあげる事で その名士が属しているギルドの影響力が上がる訳です

 

こちらが名士のカードでして、

 

 

 

 

 

メインボード下部に並べられています

 

 

 

 

 

カード左上には 欲している商品が描かれていますので、それを届けてあげます(=支払う)

 

 

 

 

名士への配送は、描かれている商品の一部だけの配送が可能です

ですので、届けたら目印として そのプレイヤーの汎用駒を置いて配送済の商品を隠します

配送の恩恵として、お金を得たり、ギルドへの影響力が増えます

加えて、

 

全ての商品を届け終わった場合、一番多く届けたプレイヤー(一番多く汎用駒を乗せているプレイヤー)は その名士カードを獲得し、カード下部の即時・永続の恩恵を得られます

写真では、青プレイヤー汎用駒2個、黄プレイヤー汎用駒1個なので、青プレイヤーが名士カードを獲得します

 

 

名士に必要以上に商品を届ける事もでき(袖の下ですねハイ)、それによってカード獲得の可能性を高められます

写真では、青プレイヤー汎用駒3個、黄プレイヤー汎用駒2個なので、青プレイヤーが名士カードを獲得しますね

 

 

 

 

3人目: 交易商

商品を別の商品へと交換する事が出来ます

 

 

 

 

 

4人目: 植物学者

個人ボード上の瞑想トラックのマーカーを上げたり、農場にある労働者駒を移動させたり出来ます

 

 

 

 

 

長くなりましたが、アクションスペースは以上となります

 

 

フェイズ2では いづれかのアクションスペースへ(個人ストックから)労働者駒1個を置き、そこのアクションを実行する、とお話しましたが、実はもう1つ選択肢があります

アクションスペースへ置いた労働者駒は、基本的にそこへ留まり続けます

以降 そこのアクションをする時には、(そのプレイヤーは)新たに労働者駒を置く事なくアクションが可能となります

 

1つのアクションスペースへは全員で1個の労働者駒しか置けません

労働者駒を置きたいアクションスペースへ 既に他プレイヤーの労働者駒がある場合、追い出してそこのアクションを実行できます

追い出された労働者駒は、所有者の元へ返され、もしその駒が立っている状態で追い出されたのであれば、所有者は”好意”を得られます

 

 

まとめると、フェイズ2では、

・実行したいアクションスペースへ自分の労働者駒が既にあるなら、単にそこのアクションを実行する

 ・自分の労働者駒がないなら、労働者駒1個をそのアクションスペースへ置き、そこのアクションを実行する

 ・その時に、他プレイヤーの労働者駒があったのなら、追い出してその駒を所有者へ返す

 ・その時に、立っている状態の労働者駒を返したのなら、所有者は”好意”を得る

となります

 

 

 

フェイズ3: 大帝への商品献上 又は ギルドへの商品配送

大帝の下に描かれている商品から1つを選び、その商品を献上します(支払う)

 

 

 

 

 

献上済の目印として、そのプレイヤーの汎用駒を置きます

 

 

 

 

 

各種類の商品は全員で1個しか献上できない為、早い者勝ちとなります

ゲーム終了時には、献上数に応じたお金を得られます

 

 

 

フェイズ3では ギルドへの商品配送も行えます

やり方は先述しましたね

 

 

 

 

 

以上の3つのフェイズを順に実行したら手番終了となります

手番を続け、以下の終了フラグを立てたら間もなくゲーム終了です

 ・終盤に履行可能な名士カードが履行された

 ・いずれかのギルドの誰かの影響力がMAXに到達した

 ・いずれかのギルドの注文が6つ達成された

 

 

ルールはこんなところでしょうか

 

 

相乗り加工に、熾烈な配送競争、ラ・グランハの作者という事で、面白そうな 重量級 ゲームですね

ゲーマーズゲーム・重ゲーが大好きな方、ワカプレ が好きな方など どうぞ