ボードゲーム「ウィンターテイルズ:冬物語/Winter Tales」の紹介で、ルールの概略を説明しています
”当ページは、Jocularis氏、Matteo Santus氏、Fantasy Flight Games社、が権利を所有する著作物を利用しております。
© Jocularis, © Matteo Santus, © Fantasy Flight Games”
邦題 | ウィンターテイルズ:冬物語 |
洋題 | Winter Tales |
作者 | ・Jocularis ・Matteo Santus |
作者の作品 | 【Jocularis、Matteo Santus】 ・ウィンターテイルズ:冬物語 など |
国内取扱メーカー | ホビージャパン |
発売年 | ・原作 2012 ・日本語版 2014 |
定価 | 6264 |
プレイ人数 | 3 – 7 |
BGG ベスト人数 | – |
プレイ時間 | 90 |
対象年齢 | 14 以上 |
BGG プレイ感 | 2.64 / 5 |
BGG 評価 | 6.0 / 10 |
BGG 全体ランキング | 5430 / 約13000 |
BGG ジャンルランキング | テーマ: 728 / 約850 |
BGG カテゴリー | カードゲーム、小説ベース |
BGG メカニズム | カードドラフト、チーム戦、ポイント間移動、ロールプレイ、ストーリーテリング |
エラッタなど | – |
※上記データは 2018/12 時点 BGGへ
ストーリーテリングゲームです
「ワンス・アポン・ア・タイム」と異なり、ある程度 世界観は決まっています
あるところに、1つの国がありました
その国では、ずっと冬でよいと主張する冬派閥(帝国軍)と、それに反発する春派閥(革命軍)が争っていました
とある年の 秋事変と呼ばれる大きな争いによって 冬派閥は勝利し、その国ではずっと冬が続く事となりました
帝国側の圧政により 苦しめられる民衆
そんな中、希望を捨てず 革命軍は虎視眈々と勝利の機会を伺っていました・・・
というような感じです(私の妄想も幾分か含まれています)
こちらが登場人物のキャラクターカードなのですが、
かなりダークな世界観となっていて、この通り恐怖じみた雰囲気を存分に放っています
こちらの白のカードは冬派閥の帝国軍のカードでして、白雪姫、「不思議の国のアリス」の白ウサギ、「赤ずきん」の狼などなど
基本的に どのキャラクターも童話の後の世界を数年~数十年生きた末に この冬帝国に存在していて、狼なんて 腹を かっさばかれて石を詰め込まれた後に また腹を縫い付けられた後ですから、かなり痛々しい腹で登場しています
こちらは春派閥の革命軍(橙色)
「不思議の国のアリス」のアリス、キノピオ、「オズの魔法使い」のブリキマン、「オズの魔法使い」のドロシー、マッチ売りの少女などなど
ドロシーなんて 童話後から60年程経っていて、おばあちゃんになっています
マッチ売りの少女なんて、死んじゃっていて幽霊となって登場します
このゲームはチーム戦で、各プレイヤーは 帝国軍・革命軍のどちらかに所属し、先程の登場キャラクターを何名分か担当します
このような抽象的な絵が描かれたカードがあります
アップで写すとこんな感じです
因みに、説明書によると この絵は5歳と9歳の子供が描いたものだそうですよ
この絵カードは 手札として各自何枚か持っており、
(残りは山札)
「ワンス・アポン・ア・タイム」と同様、ストーリーテリング時に 語りながらカードを出していきます
例えば、「アリスは皆を導く為に〜」と語りながら このカードを出したり、
「帝国軍に苦しめられている市民を助ける為に〜」と語りながら このカードを出したり、という具合です
ゲーム中の最終決戦となる「エピローグ」の時に、各自 順番に、争いをどう制するのかを語りながら絵カードを出していくのですが、
(絵カードは片面は橙、もう片面は白色になっていて、絵カードをプレイする時には自分の派閥の色の面でプレイする)
出し終わったら、両派閥が出した絵カードの枚数を比べ、より多く出していた派閥がゲームの勝者となります
なのですが、
ゲーム中にクエストというものを解決していけば、このようなクエストトークンというものを獲得でき、解決したクエスト1つにつき エピローグ時に絵カード3枚分が加算されます
こちらがメインボードでして、
公園や監獄といったマスがあります
クエストトークンはこのマス上に置かれているので、
担当キャラクターをそのマスへ移動させる事で、クエストを解決する為のストーリーテリングを行えます
ただし、相手の派閥も そのストーリーテリングに加わってきて解決しようとしてきます
ストーリーテリング勝負を行い、より多くの絵カードを出せた側がクエストを解決できます
メインボード下部にはクエストトラックがありまして、
ゲーム開始時には、左から4番目のマスに冬派閥の絵カードが置かれています
ゲーム中にクエストを解決すると、解決した側の派閥の絵カード1枚が左3つ分の空きスペースへ左詰めで置かれます
どんどんクエストが解決されると このような感じになります
左3つ分の空きスペースが埋まり切った瞬間に、先述した最終決戦「エピローグ」が始まるのです
ここのクエストトラックに置かれた各派閥のカードが、エピローグの勝敗判定時に1枚=3枚分扱いとなりますので、左から4番目のマスに最初から置かれている冬派閥カードにより、冬派閥がやや有利な状況でゲームが開始される事になります
ゲームの勝利方法は ざっとこんなところです
因みに、冬派閥カードの初期位置を右へずらせば、より長時間ゲームにする事も可能です
ゲームの流れ
エピローグが開始されるまで、ラウンドを繰り返します
1ラウンド分は、次の2つの フェイズ を順に実行してラウンド終了となります
フェイズ1: プレイヤーの行動
手番が何巡かまわりますので、手番では 次の5つのステップを順に実行して手番終了となります
ステップ1: 担当しているキャラクターカード1枚をめくる
何名か分の担当しているキャラクターカードが手元にありますので、
今回の手番で 操作したいキャラクターのカード1枚をめくります
めくった面は「行動済」を示します
因みにこの「行動済」の面は銃で撃ち抜かれたようなヒビが入ってて、やはり怖いです
ステップ2: 手札を3枚補充する
絵カードの山札から3枚引き、手札へ加えます
ステップ3: キャラクターを移動させる
手札から絵カード1枚を出す毎に、
キャラクターを1~2マス移動できます
ただし、絵カードを出す時には、キャラクターが何故 移動するのかを語らなければなりません
例えば、木にヒモみたいな物が垂れ下がっている このような絵カードをプレイしながら、「ドロシーおばあちゃんは、争いの絶えないこの世界に遂に絶望し、その生涯を閉じようと、公園までフラフラと歩みを進めました」と語りながらこの1枚目を出して公園まで進め、
瓶の飲み物っぽいこのような絵カードを続けてプレイしながら、「生涯を閉じようとしたおばあちゃんでしたが、’’最後に大好きな酒を浴びる程に飲んでからでも遅くはないな’’と思い、スキップしながら市場まで駆けていきました」と語りながら市場まで進む、という具合です
移動中、相手派閥のキャラクターがいるマスを通過する際には、その相手は移動を妨害する事が可能です
その際は、両者ストーリーテリング勝負となり、どのように移動を妨害したのか、どのようにその妨害を回避したのか、を両者 絵カードを出しながら語るのです
ステップ4: クエストの発見・解決
ゲーム開始時には クエストトークンは2枚ほど置かれているのですが、
自分がいるマス上へクエストトークンを新たに配置できる「クエストの発見」というものが行なえます
発見する際は、そのクエストトークンに描かれたテーマで クエストのプロローグを語らなければなりません
例えば、この握手の春用クエストトークンであれば、友情・愛情・絆などに関するクエストのプロローグを語り、
この髑髏の冬用クエストトークンであれば、残虐的なクエストのプロローグを語らなければなりません
クエストの解決をする際は、先述した通り まずはその(自分の派閥側の)クエストトークンがあるマス上にキャラクターがいる必要があります
そしてクエスト解決宣言をします
そして、そのマスまで移動できる権利が全員へ順に巡っていきます
移動する際には、前述の移動ルールにのっとります
全員移動したら(しなくともよい)、いよいよクエスト解決の為の勝負です
そのマスに集まってきたプレイヤーだけが 勝負に参加できます
手番プレイヤーの派閥側は、そのクエストをどのように解決に導くのかを語り(ながら絵カードをプレイ)、
反対勢力は、そのクエストをどのように妨害するのかを語ります(同じく絵カードをプレイしていく)
より多くの絵カードを出した側が そのクエストを解決した事になり、その派閥のカードが クエストトラックへ置かれます
ステップ5: 手札上限判定
手札が7枚になるまで カードを捨てます
以上の5つのフェイズを順に実行したら、手番終了となります
手番を続け、全員の担当キャラクターが「行動済」となったら このフェイズは終了です
フェイズ2: 後処理
全員、手札を4枚補充したり、担当キャラクターを全て「未行動」の面にしたりします
以上の2つのフェイズを順に実行したら、1ラウンド分が終了となります
ラウンドを続け、クエストトラックが規定数 埋まり切ったら エピローグに入ります
先述した通り、全員 順番にエピローグを語りながら絵カードを出していき、語り終わったら、両派閥が出した絵カードの枚数を比べ、より多く出していた派閥がゲームの勝者となります
(クエストトラック上のカード1枚=3枚扱いも加味される)
ルールはこんなところでしょうか
説明書にも書かれていますが、このゲームは勝ち負けに こだわる必要は全くなく、ストーリーが滞っているようであれば 敵味方関係無く助け舟を出してあげて、より面白い物語になるよう協力する事が大切です
「ワンス・アポン・ア・タイム」よりも上級だと思いますが、ストーリーテリング好きや、ダークな世界観が好きな方へ